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はじかれ人の呟き

無職、独身、友達ナシ、低学歴、貧乏、障害アリ。社会からはじかれた男のブログ。

2017年06月の記事

カール

最近のニュースでカールが中部以東で、販売を終了するとの事で、かなり話題になっていました。
そういえば近くのスーパーやドラッグストアでも売り切れて、販売終了のポップがかかっているのを見ました。
私は少し前に1つ買っておいたので、そのニュースを聞いても買いに行くことはしませんでした。

私は前からずっとカールのチーズ味だけは、たまに買って食べていました。
ですから販売終了と聞いて少しショックを受けました。
50年近くの歴史のあるお菓子ですし、私の歳とほぼ一緒ですので親近感がわきます。
小学生の頃は遠足のお菓子に必ず持っていきました。普段はお菓子など買ってくれない母でしたが、遠足の時は買ってくれたのです。
それは中学生になっても続きました。
高校生になりアルバイトをするようになって、自分の小遣いを稼げるようになると、もう誰にも遠慮することもなく好きな時に好きなだけお菓子を買いその中には必ずカールがありました。

就職してからは、しばらくカールとの付き合いはなくなりました。
仕事が忙しかったのと仲間との飲み会が多くなり家にいる時間が減ったことも原因の一つです。
でもたまに酔っぱらいながら入ったコンビニで、楽しそうに笑っているカールおじさんを見かけると連れて帰っていました。
食べたくもなかったのに、ふと手に取ってしまうのです。

そういう時は決まって仕事でつらいことがあったり、ストレスがたまっているときだった気がします。
ふと目にとまるカールおじさんの笑顔が小学生の時から楽しいことの始まりの様な気がしたのでしょう。
遠足の前日、リックサックに入れるときに微笑んでくるカールおじさんを思い出すのです。
普段からお菓子を買うのを許してもらえなかった子供時代ですから、なおさらあのほほえみが強烈に浮かんでくるのだと思います。

そして、また無職となった今もいい歳をして、スーパーやドラッグストアでよく買っていました。
「こんなおじさんがカールをレジで差し出すと変な風に思われないかな」などと思いつつそっと出します。

ある時の事です。いつものようにレジでカールを出すとレジの女性の方は顔色一つ変えず事務的にサッと袋に入れてくれました。
そして、「ありがとうございます」と言ってくれました。
私はいつも買ったものは自分で袋に入れるものと思っていたので、うれしくなりレジの女性に「袋に入れていただいてすみません」
とお礼を言いました。

女性は事務的な表情をくずし、私に微笑んでくれました。
その笑顔がカールおじさんの笑顔とかぶりうれしくなり、
私は軽く頭を下げて店を後にしました。

あの日は一日中、気分が良かった気がします。





☆彡