手術室に入ってからこんなことをしていた。

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昨日は精密検査をやり、診察まで時間があったので病院内を久しぶりに歩いた。

手術室のある階をまた見たくなったからだ。

もう4年も経っているが、直に目で見るとあの時のことを思い出した。

手術は午前10時からだったので、9時半には車椅子に載せられてエレベーターを降りた。

その時はもう恐怖心はなくなっていたので、気持ちは穏やかでいられた。

そうなるまでは大変だったが、今はその事には触れない。

両開きのドアが静かに開き中へ入ると、意外と中は奥行きがあった。

私の前には、既に60代ぐらいのおじさんが車椅子で待っていた。

頭には白いビニールでできた帽子をかぶせられていた。

すぐに私も同じ格好になった。

しばらくすると前のおじさんの肩がガタガタと震えだした。

恐怖心からそうなったのだろう。

私もそれを見ていたら少し恐怖心が湧いてきてしまい、同じように震えそうになってしまったが抑える事ができた。

その直後おじさんは奥の方の第一手術室へ車椅子を押されて消えていった。

そして3分後に私はその手前の第二手術室へ車椅子を押されて入った。

部屋は明るく静かに音楽が流れていて、広くて奥行きがあった。

目の前には薄いベッドが胸の高さぐらいにあり、その前に踏み台が用意されていた。

看護師に促されて歩いて踏み台を上がりベッドに横になった。

目の前にはドラマなどでよく見る大きな丸いライトが2つあり、天井は白かった。

硬くて寝心地の悪いベッドに横になりながら、もしかしたらこの世で最後に見る景色になるかもしれないからと思い、頭を左右に振り周りの様子を見た。

壁はライムグリーンで、その前に手術道具やいろいろな機械が置いてあった。

それらを準備している茶色い服を着た背の低い女性が10人ぐらいいた。それらの人たちが助手なのか看護師さんなのかは分からない。

そして寝ながらしばらくいると麻酔科の先生がやってきて、「少し冷たいですよ」と言いながら口の周りに何やら液体を塗り始めた。

口の周りを塗られながら、「もし黒い液体だったら、コントで出てくるような泥棒のようになるな」なんて思い笑いそうになった。

そんな事を考えていたら透明なマスクを付けられ7秒後に気を失っていた。

こんなところが手術前の出来事だった。

もちろん手術中は分からない。

気が付いたらICUにいて、「生きてたんだ」と独り言をいったような気がする。


また何か思い出したら書こうと思っているが、あまりいい思い出でもないので書かないほうがいいのかもしれない。













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Author:山空
仕事、お金、健康を失いました。それでも生きていくしかありません。

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