はじかれ人の呟き

社会からはじかれ、健康にも見放され、普通じゃない生活の記録。

人生が二度あれば

「父は今年2月で六十五 

顔のしわは増えてゆくばかり」

ラジオから流れてきた井上陽水の曲。

しばらく聞き入っていたら泣けてきた。

「欠けた湯飲みに写る自分の顔をじっと見ている」


「母は今年9月で六十四 子供だけの為に年取った」

「母の細い手 漬け物石を持ち上げている」

「そんな母を見てると 人生が誰の為にあるのかわからない」


そして

「人生が二度あれば」

「この人生が二度あれば」



前に母に、もし人生をやり直せるならどんな人生にしたいか聞いたことがある。

しばらく考えてからこういった。

「お見合い結婚などしないで自由に生きたいね」

しみじみと言っていた。

色々と大変だったことは十分聞いていたから納得できた。

そんな母は7月で八十六になった。

漬け物石も持ち上げることができなくなってきた。

旅行も外食もおしゃれも映画もコンサートも何も贅沢はしてこなかった。

いつも部屋で縫物や塗り絵ばかりしてる。

それでもと思い「どこか行きたい所はないの?旅行とか外食とか」と聞いたら「どこへも行きたくはない。家にいるのが一番だ」と言った母。

今、これからできることは家事を手伝いなるべく楽をしてもらうことだけだ。








 




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